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2020/03/26 09:07

上値の重い展開か、世界景気の悪化を懸念 無料記事

◆26日の香港マーケットは、世界の景気後退懸念で上値の重い展開か。
 外部環境はやや不安定。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.4%高と続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.5%安と反落した。経済対策費2兆米ドル(約220兆円)規模に上る新型コロナウイルス対策法案で、与野党が合意したと伝わったことはプラス。個人に対する現金給付のほか、航空会社など苦境に陥った企業支援が柱となり、恩恵を受けるとみられる業種に買いが広がった。ただ、新型コロナ感染拡大に歯止めはかかっておらず、リセッション(景気後退)の不安は払しょくされていない。世界貿易機関(WTO)の事務局長は25日、新型コロナによる景気悪化は2008年の金融危機時(リーマン・ショック)を上回る恐れがあるとの見解を述べた。NYダウは引けにかけて上げ幅を縮小している。
 一方、25日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.2%高と続伸。経済活動正常化の動きが引き続き追い風となった。新型コロナウイルスを巡っては、中国国家衛生健康委員会が25日、「国内の新規感染はゼロに抑えられた」と発表。感染ゼロは先週後半から続いている。新型コロナ感染拡大の中心地となった湖北省武漢市については、4月8日に封鎖措置が解除される予定だ。湖北省では武漢市を除き、全エリアが25日付で移動規制が解除されている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。世界的な経済対策の流れは好感されるものの、各国が移動制限を強化するなかでサプライチェーン寸断の警戒感は続いたままだ。目先は業績動向に着目した選別物色となろう。香港では主要企業の決算発表がピークを迎えている。
 本日は中国海外発展(688/HK)や華潤置地(1109/HK)、融創中国HD(1918/HK)、広州富力地産(2777/HK)、保利置業集団(119/HK)、中国石油天然気(857/HK)、中信銀行(998/HK)、恒安国際集団(1044/HK)、海爾電器集団(1169/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、華虹半導体(1347/HK)、北京汽車(1958/HK)、李寧(2331/HK)、イ柴動力(2338/HK)、中国電力国際発展(2380/HK)、中国アルミ(2600/HK)、大連港(2880/HK)、中国龍工HD(3339/HK)、海通証券(6837/HK)、あす27日は中国工商銀行(1398/HK)や中国建設銀行(939/HK)、中国銀行(3988/HK)、交通銀行(3328/HK)、中国太平保険HD(966/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、広発証券(1776/HK)、第一トラクター(38/HK)、青島ビール(168/HK)、鞍鋼(347/HK)、中国民航信息網絡(696/HK)、中興通訊(763/HK)、天能動力国際(819/HK)、中国雨潤食品集団(1068/HK)、東方電気(1072/HK)、中国神華能源(1088/HK)、華晨中国汽車HD(1114/HK)、ハルビン電気(1133/HK)、エン州煤業(1171/HK)、華潤燃気HD(1193/HK)、華潤水泥HD(1313/HK)、碧桂園HD(2007/HK)、富智康集団(2038/HK)、中銀香港(2388/HK)、上海医薬集団(2607/HK)、中遠海運発展(2866/HK)、新疆新キン鉱業(3833/HK)、株洲中車時代電気(3898/HK)、洛陽欒川モリブデン集団(3993/HK)などが通期決算を報告する予定だ。


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