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2020/09/10 09:04

戻りを試す展開か、内外環境が改善 無料記事

◆10日の香港マーケットは、米株の反発と中国の政策を好感し買戻しが入る展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定しつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.6%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.7%高とそろって4日ぶりに反発した。前日に急落(ナスダック指数が4.1%安など)した反動で、ハイテク株を中心に買い戻しが入っている。新型コロナウイルス禍のなかにあっても、業績は安定推移しているとの見方が改めて意識され、「GAFAM」と呼ばれる主力IT関連(グーグルの持株会社アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)がそろって上昇した。
 新型コロナウイルスのワクチン開発に対する懸念も薄らぐ。英アストラゼネカが中断しているワクチンの臨床試験(治験)については、来週にも再開される可能性があると英メディアが報じた。また、米ファイザーは9日、独製薬会社と共同開発しているワクチンに関し、2億回分を供給することで欧州連合(EU)と予備的合意に達したことを明らかにしている。
 一方、9日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.9%安と急反落。約1カ月半ぶりの安値水準に落ち込んでいる。米中対立の激化が警戒された。環球時報の編集長は8日、「台湾を訪問した米高官やつながりのある米企業に対し、中国政府は制裁を科す方針にある」と明らかにする。また、トランプ米政権は8日、新疆ウイグル自治区のウイグル族を抑圧しているとして、同地域の一部企業から製品を輸入することを禁止すると発表した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として戻りを試す展開となろう。前日の下げが大きかっただけに、自律反発狙いの買いが入りそうだ。また、中国の政策に対する期待感も支えとなろう。中国の国営テレビは9日、「政府は景気回復に向け、消費を下支えする方針」と伝えた。


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