◆25日の香港マーケットは、米ハイテク株高を支えに底堅く推移か。
　外部環境は安定的。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.3％安と3日ぶりに反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9％高と3日続伸し、史上最高値を更新した。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500種指数は3日続伸し、約1週ぶりに過去最高値を切り上げている。一部企業の決算下振れがNYダウの重し。建機のキャタピラーが公表した4〜6月期決算では、中国景気の減速などが影響し、1株利益が予想を下回った。半面、減収減益ながらも予想を上回った半導体のテキサス・インスツルメンツ（TI）は急伸。ハイテク株全体の追い風となった。フィラデルフィア半導体株指数（SOX）は3.1％高と大幅続伸し、最高値を付けている。
　米中貿易問題を巡っては、米ホワイトハウスが24日、ライトハイザー米通商代表部（USTR）代表らが上海を訪問し、閣僚級の貿易協議を30日から開くと正式に発表した。対面協議の再開は、6月の米中首脳会談以来となる。
　一方、24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.8％高と続伸。米中通商協議の再開期待に加え、中国の景気テコ入れ策が好感された。国務院（内閣に相当）は23日、消費促進を巡る「部際聯席会議制度（部門間合同会議制度）」を導入し、専門チームを立ち上げると発表している。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。中国・香港上場企業の決算本格化を前に、業績に対する警戒感はくすぶるものの、昨夜の米ハイテク株高が相場を支えよう。米中通商協議への期待感も持続している。


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