2020/09/14 08:55
底堅い展開か、中国金融統計が上振れ
◆週明け14日の香港マーケットは、中国金融統計の上振れを好感して底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は中立。先週末の米株市場は、全体として方向感を欠く展開だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を15〜16日(現地時間)に控え、金融政策動向を見極めたいとするスタンスが様子見ムードを強めさせている。主要指標のNYダウが前日比0.5%高と反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.6%安と続落。景気敏感株などはハイテク株に比べて割安感があるとして買われたものの、アップルやマイクロソフトなど主力ハイテク株は売りに押された。
他方、新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に対する期待感は高まる。米ファイザーの最高経営責任者(CEO)は13日、独製薬会社と共同開発しているワクチンに関し、年末までに米国で一般向けの供給が可能となる公算が大きいとの見通しを示した。また、英アストラゼネカは12日、中断していたワクチンの臨床試験(治験)を再開したと発表している。
一方、11日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.8%高と3日ぶり反発。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給が好感された。人民銀は11日、リバースレポを通じ900億人民元の資金を市場に供給。この週は期日到来分との差し引きで、計2300億人民元の供給超となった。金融当局の緩和スタンスは世界的に長期化する――との観測もあり、マーケットへの資金流入も当面継続するとの見方が改めて強まった。
マーケット引け後に公表された8月の金融統計では、人民元建て新規融資が予想以上に伸びた。あす15日に報告される同月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)に関しても、前月から改善すると見込まれている。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。上述したように、金融統計の上振れが投資家心理を上向かせそうだ。ただ、米中対立の警戒感がくすぶるなかで、上値を買い進む動きは限定的となろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は中立。先週末の米株市場は、全体として方向感を欠く展開だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を15〜16日(現地時間)に控え、金融政策動向を見極めたいとするスタンスが様子見ムードを強めさせている。主要指標のNYダウが前日比0.5%高と反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.6%安と続落。景気敏感株などはハイテク株に比べて割安感があるとして買われたものの、アップルやマイクロソフトなど主力ハイテク株は売りに押された。
他方、新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に対する期待感は高まる。米ファイザーの最高経営責任者(CEO)は13日、独製薬会社と共同開発しているワクチンに関し、年末までに米国で一般向けの供給が可能となる公算が大きいとの見通しを示した。また、英アストラゼネカは12日、中断していたワクチンの臨床試験(治験)を再開したと発表している。
一方、11日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.8%高と3日ぶり反発。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給が好感された。人民銀は11日、リバースレポを通じ900億人民元の資金を市場に供給。この週は期日到来分との差し引きで、計2300億人民元の供給超となった。金融当局の緩和スタンスは世界的に長期化する――との観測もあり、マーケットへの資金流入も当面継続するとの見方が改めて強まった。
マーケット引け後に公表された8月の金融統計では、人民元建て新規融資が予想以上に伸びた。あす15日に報告される同月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)に関しても、前月から改善すると見込まれている。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。上述したように、金融統計の上振れが投資家心理を上向かせそうだ。ただ、米中対立の警戒感がくすぶるなかで、上値を買い進む動きは限定的となろう。
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