2019/06/06 09:02
上値の重い展開か、連休控え買い手控えも
◆6日の香港マーケットは、連休を前に上値の重い展開か。
外部環境は良好と言える。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.8%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%高と続伸した。政府高官から利下げを容認する発言が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)が早期利下げに踏み切るとの観測が強まったことを材料視している。この日発表された5月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が前月比で小幅な伸びにとどまり予想を大幅に下回ったことも利下げ期待を後押しした。アップルの上昇も指数の押し上げ要因。ティム・クック最高経営責任者(CEO)が米メディアのインタビューで、「現時点で中国は、貿易摩擦を理由にアップルを標的にしていることはない」と強調したことを好感した。
ただ、取引終了後(日本時間6日朝方)、「不法移民の流入を巡る米国とメキシコの協議は合意に至らず」と報じられたことはマイナス。トランプ米大統領は不法移民流入問題が解決するまで、6月10日からメキシコからの全輸入品に追加関税を課す計画を示している。
一方、5日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.03%安と小幅ながら5日続落。米中貿易戦争の長期化・激化に対する警戒感が引き続き重しとなっている。中国当局は5日、独占禁止法に違反したとして、米フォードの中国合弁企業に罰金を科した。市場関係者の間では、「米政権が中国企業に圧力をかけたことに対する報復ではないか」との見方が流れている。上海総合指数は直近の下げが急ピッチだったこともあり、自律反発狙いの買いでプラス圏で推移する場面もあったが、引けにかけて売りが優勢となった。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。両市場はあす(7日)が端午節で休場となるため、連休を控えた模様眺めスタンスが優勢となりそうだ。また、米利下げ観測の高まりはプラス材料として意識されそうだが、米国を中心とした貿易摩擦に対する警戒感が投資家心理を冷やすことになろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は良好と言える。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.8%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6%高と続伸した。政府高官から利下げを容認する発言が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)が早期利下げに踏み切るとの観測が強まったことを材料視している。この日発表された5月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が前月比で小幅な伸びにとどまり予想を大幅に下回ったことも利下げ期待を後押しした。アップルの上昇も指数の押し上げ要因。ティム・クック最高経営責任者(CEO)が米メディアのインタビューで、「現時点で中国は、貿易摩擦を理由にアップルを標的にしていることはない」と強調したことを好感した。
ただ、取引終了後(日本時間6日朝方)、「不法移民の流入を巡る米国とメキシコの協議は合意に至らず」と報じられたことはマイナス。トランプ米大統領は不法移民流入問題が解決するまで、6月10日からメキシコからの全輸入品に追加関税を課す計画を示している。
一方、5日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.03%安と小幅ながら5日続落。米中貿易戦争の長期化・激化に対する警戒感が引き続き重しとなっている。中国当局は5日、独占禁止法に違反したとして、米フォードの中国合弁企業に罰金を科した。市場関係者の間では、「米政権が中国企業に圧力をかけたことに対する報復ではないか」との見方が流れている。上海総合指数は直近の下げが急ピッチだったこともあり、自律反発狙いの買いでプラス圏で推移する場面もあったが、引けにかけて売りが優勢となった。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。両市場はあす(7日)が端午節で休場となるため、連休を控えた模様眺めスタンスが優勢となりそうだ。また、米利下げ観測の高まりはプラス材料として意識されそうだが、米国を中心とした貿易摩擦に対する警戒感が投資家心理を冷やすことになろう。
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