/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/06/26 09:04

もみ合いか、米中首脳会談を前に様子見も 無料記事

◆26日の香港マーケットは、米中首脳会談を前に積極的な売買が手控えられそうだ。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では主要指標のNYダウが前日比0.7%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.5%安と3日続落した。米金融当局者の発言を嫌気。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は25日の講演で、米景気の下振れリスクを指摘しながらも、早期の利下げには言及しなかった。また、セントルイス連銀総裁は同日、「7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利下げが必要とは思っていない」と米TVのインタビューに答えている。市場では7月の利下げがほぼ確定的だとみられていただけに、投資家の失望を誘った格好だ。
 米中貿易問題を巡っては、米政府高官が24日、20カ国・地域(G20)首脳会議(大阪サミット)にあわせた米中首脳会談は29日に行われるとの見通しを明らかにしている。対中関税「第4弾」を回避し、「貿易戦争の休戦」ができるかどうかが焦点だ。なお、一部報道では、米国は対中関税「第4弾」(中国製品3000億米ドル相当)の発動を遅らせることを検討中と複数の関係者が明らかにしている。
 一方、25日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.9%安と7日ぶり反落。米中対立の激化が警戒される。米当局は中国の一部銀行に対し、米国の金融システムから切り離す可能性があると伝わった。報道によれば、米国の北朝鮮制裁に違反した疑いの調査に応じなかったため。具体的な銀行の名前は明らかになっていないが、上海浦東発展銀行(600000/SH)、招商銀行(600036/SH、3968/HK)、交通銀行(601328/SH、3328/HK)の可能性が指摘されている(ただ各行はその後、報道を否定)。また、上海総合指数は前日まで6日続伸し、心理的節目の3000ポイントを約2カ月ぶりに回復したばかりとあって、売り圧力も意識された。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてもみ合う展開か。週末に開催される米中首脳会談を前に、積極的な売買が手控えられそうだ。引き続き米中動向を巡るニュースフローをにらみながらの値動きとなろう。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース