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2019/10/24 09:04

神経質な値動きか、業績動向による選別物色も 無料記事

◆24日の香港マーケットは、米中関係の見極めで神経質な値動きか。
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.2%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高とそろって反発した。主要企業の7〜9月期決算発表が本格化するなか、業績改善期待の強い銘柄が買われる。建機のキャタピラーと航空機のボーイングは、それぞれ大幅な減収減益だったものの、市場では「下期に業績は底入れする」との見方が広がった。
 ただ、米中関係を巡る気がかり材料はある。対中強硬派として知られる米国のペンス副大統領は24日、ワシントンで「米中関係の将来」をテーマに演説する予定。昨年10月の講演でペンス氏は中国の行動を激しく批判していただけに、発言内容によっては中国側の猛反発を呼びかねない。
 一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と3日ぶり反落。インフレ圧力の高まりがネガティブ材料視された。中国国際金融(CICC)は22日付の最新リポートで、豚肉価格の高騰が続けば、中国の消費者物価指数(CPI)上昇率が2019年末、または2020年初にも4%台に乗せる可能性があるとの見通しを示した。CPI上昇率の加速が続いた場合、金融当局は積極的な緩和策を打ち出しにくくなる。
 なお、英メディアが香港行政長官の更迭観測を報道したことに関しては、中国外交部の華春瑩報道官が23日の記者会見で、「報道は悪意のある政治的なデマだ」とコメント。引き続き林鄭長官を支持するスタンスを強調した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、ペンス米副大統領の講演が買い手控え要因として意識されそうだ。米中の高官は25日に電話協議すると伝わっていることもあり、講演内容を見極めたいとするスタンスが強まろう。
 なお、香港では本土系企業の四半期決算シーズンに入っている。本日(24日)は華電国際電力(1071/HK)や万科企業(2202/HK)、中国平安保険(2318/HK)など、あす25日は中国工商銀行(1398/HK)や中国農業銀行(1288/HK)、交通銀行(3328/HK)、国薬HD(1099/HK)、エン州煤業(1171/HK)、華潤水泥HD(1313/HK)、長城汽車(2333/HK)などが業績報告する予定だ。


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