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2019/10/15 08:57

上値の重い展開か、米中通商協議に警戒感 無料記事

◆15日の香港マーケットは、米中通商協議の警戒感がくすぶるなかで上値の重い展開か。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%安とそろって4日ぶりに反落した。米中通商協議の先行きがやや不安視される。米中通商協議の「部分合意」は引き続き好材料として意識されたものの、米メディアが14日、「中国は合意文書の署名前に、更なる協議を望んでいる」と報じたことで今後の交渉が難航するとの不安が浮上した。先週開催された閣僚級の協議では、複数の項目で合意に達し、米国は15日に予定していた中国製品に対する関税引き上げを先延ばしする方針を表明。ただ、12月に予定する対中追加関税に関しては発動の余地を残した。
 一方、14日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%高と5日続伸。米中通商協議の進展が好感されたほか、経済指標の悪化を受けて中国の景気テコ入れ期待も強まった。取引時間中に公表された今年9月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって下振れ。なかでも人民元建て輸出は0.7%減となり、予想外のマイナスに転じた。
 中国では、本日以降も9月経済指標の発表が相次ぐ予定(15日に物価統計と金融統計、18日に小売売上高や鉱工業生産、第3四半期GDPなど)。本日(日本時間午前10時半ごろ)公表される物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス2.9%(前月はプラス2.8%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.2%(前月はマイナス0.8%)で着地する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米中通商協議の成り行きが気がかり材料として意識されそうだ。また、中国指標の内容によって株価が左右されることもあろう。


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