◆19日の香港マーケットは、米利下げ期待の高まりを追い風にしっかりとした展開か。
　外部環境は比較的良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.01％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.27％高と小幅ながらそろって反発した。一部米企業の業績不安を嫌気した売りが先行したものの（NYダウは一時0.6％安）、早期の大幅利下げ観測が強まり、引けにかけて買いが優勢となった。ニューヨーク連銀総裁は18日の講演で、「経済状況の悪化には、速やかに対処する必要がある」と発言。早期利下げのスタンスを鮮明化している。シカゴ金利先物市場では、今月の米連邦公開市場委員会（FOMC）で0.5％の利下げを見込む比率が前日の34％から59％に急上昇した（0.25％の利上げ予想は41％）。
　米中貿易問題に関しては、ムニューシン米財務長官が18日、この日に電話会談を行う予定と報告。結果次第では、対面協議が再開されるとの見方も示した。
　一方、18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.0％安と3日続落。米中貿易問題の不透明感がくすぶるなかで、実体経済の先行き不安が改めて意識された。先ごろ公表された中国の第2四半期GDP成長率は予想通りとはいえ6.2％に減速し、1992年以降で最低の水準に落ち込んでいる。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米国の大幅利下げに対する期待感が追い風となろう。また、米中協議の進展が伝えられた場合、投資家心理が一段と改善する可能性もありそうだ。
　なお来週は、22日にハイテク・スタートアップ企業向け株式市場「科創板」が取引開始される。


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