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2019/06/19 09:02

買い先行か、米中首脳会談の実現を好感 無料記事

◆19日の香港マーケットは、米中首脳会談の実現を好感して買われる展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比1.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.4%高とそろって続伸した。NYダウは約1カ月半ぶりの高値水準を回復。終値では2万6465米ドルとなり、昨年10月につけた過去最高値(終値で2万6828米ドル)に接近した。米中首脳会談の実施決定を受け、投資家心理が一気に上向いている。トランプ米大統領は18日、習近平国家主席と電話協議し、今月末28〜29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談することで合意したと明らかにした。中国国営テレビも同日、米中首脳会談の開催決定を伝えている。キャタピラーやスリーエム(3M)など、中国関連とされる銘柄群が急伸し、相場を押し上げた。
 また、欧米で金融緩和期待が盛り上がっていることもプラス。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は18日、「インフレ圧力が弱いままの場合は追加の刺激策が必要」との見解を述べた。18〜19日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)に関しては、「米景気鈍化に対処するため、7〜9月に利下げする可能性を示唆する」と予想されている。
 一方、18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と続伸。中国の景気対策に対する期待感が支えとなった。新規の買い材料には乏しいものの、足元の経済指標下振れなどを背景に、当局が追加の景気刺激策を打ち出すとの思惑が続いている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは買いが先行する流れとなりそうだ。上述したように、米中首脳会談の実現が買い材料となる。昨夜からの外国為替市場(オフショア)で、人民元相場が対米ドルで急伸していることも好感されそうだ。
 「逃亡犯条例」改正案を巡る香港情勢に関しては、香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が昨日夕方(日本時間5時)に記者会見し、社会混乱を招いたことを謝罪したうえで、改正案の審議は無期限に延期すると改めて強調した。ただ、市民団体の間からは、長官の辞任を求める声も聞かれている。


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