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2019/06/25 08:39

方向感を欠く展開か、新規の買い材料に乏しく 無料記事

◆25日の香港マーケットは、新規の買い材料に乏しい中で方向感を欠く展開か。
 外部環境には好悪材料が入り混じる状況。昨夜の米株市場では主要指標のNYダウが前営業日比0.03%高と反発する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.32%安と続落するなどまちまちの展開だった。早期の米利下げ観測が続いていることや、米中協議の進展が伝わったことはプラス。中国商務部の王受文副部長は24日、米中の貿易担当チームが次のステップに向け事務レベル協議を再開したことを明らかにした。今週28〜29日に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせ、米中首脳が会談することへの期待が強まっている。建機大手のキャタピラーや航空機のボーイングなど、中国関連とされる銘柄群に買いが入った。半面、中東地域の地政学リスクが高まったことはマイナス。トランプ米大統領は24日、「イランが米無人偵察機(ドローン)を撃墜した」ことなどを理由として、イラン最高指導者ハメネイ師など複数を対象に、米金融システムのアクセス禁止などの制裁を科す大統領令に署名した。
 一方、24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%高と小幅ながら6日続伸。海外マネーの流入が引き続き材料視されている。英FTSEラッセルは21日引け後、エマージング・インデックスに中国A株の一部を組み入れた。今後も段階的に組み入れ比率を高める予定となっている。中国の政策期待も高まる展開。米中貿易摩擦に端を発し、国内景気の先行き不安がくすぶるなか、当局は追加の景気対策を打ち出すとの観測が流れている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。新規の買い手がかりに乏しい中で、週末開催される米中首脳会談の結果を見極めたいとするスタンスが広がりそうだ。引き続き米中動向を巡るニュースフローに留意したい。


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