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2020/01/30 10:43

神経質な値動きか、新型肺炎の不透明感が重し 無料記事

◆30日の香港マーケットは、新型肺炎を巡る不透明感で神経質な値動きか。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.04%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.06%高と小幅ながらそろって続伸した。主要企業の好決算が相場を支える。前日引け後に発表した19年10〜12月期決算が予想を上回ったアップルが大幅続伸し、上場来高値を更新。ゼネラル・エレクトリック(GE)やマクドナルドなど、予想を上回る四半期決算報告が相次ぎ、投資家の買い安心感につながった。米連邦準備理事会(FRB)はこの日、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表。予想通り政策金利が据え置かれた。ただ、中国発の新型肺炎が拡大していることを警戒し、指数は引けにかけて伸び悩んでいる。
 中国国内では、新型コロナウイルスによる肺炎拡大に歯止めがかからない状況。国家衛生健康委員会は29日、新型肺炎の患者が中国本土で5974人に増えたと発表した(死亡者は132人)。2003年のSARS(サーズ、重症急性呼吸器症候群)感染者数5327人を超えている。また、世界保健機構(WHO)は日本時間30日午後9時30分、緊急事態宣言を検討するため、改めて会合を開く予定だ。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。前日の下げが大きかったため、自律反発狙いの買いが入る可能性はあるものの、新型肺炎の拡大を警戒して買い進む動きは限定的となろう。また、上述したWHOの会合で、緊急事態が宣言された場合、投資家のリスク回避スタンスが強まる恐れもある。
 一方、本土市場は引き続き春節休場。新型肺炎の拡大を受けて春節休暇が延長されたことに伴い、株式市場も31日まで休場となる(当初は30日まで休場)。取引再開は2月3日。


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