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2019/06/28 08:52

もみ合いか、米中首脳会議を見極めへ 無料記事

◆28日の香港マーケットは、米中首脳会談を前に模様眺めのスタンスが強まる流れか。
 外部環境は依然として不透明。昨夜の米株市場は、米中会談を控え方向感を欠く展開となった(主要指標のNYダウが前日比0.04%安と3日続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.73%高と続伸)。20カ国・地域(G20)首脳会議(大阪サミット)にあわせ、米中首脳会談は29日に実施される。中国商務部の報道官は27日、「米国は中国の華為技術(ファーウェイ)に課されている制裁措置を直ちに撤回する必要がある」と発言。米側が撤回に合意する可能性は低いとの見方もあり、両国の歩み寄りが課題となっている。
 なお、香港英字紙は27日、消息筋情報として「中国と米国は貿易戦争の停戦で暫定的に合意したもよう」と報じた。ただ、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は「追加の対中関税を米国が進める可能性はある」と発言し、報道を間接的に否定している。
 一方、27日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.69%高と3日ぶり反発。中国景気の過度な先行き不安が後退し、投資家心理が上向いている。国家統計局は朝方、5月の工業企業利益を発表し、増減率が前年同月比1.1%のプラスに転じたことを明らかにした(4月はマイナス3.7%)。この日は商いもやや回復。上海市場の売買代金は前日から2割増えた。中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、香港経由の本土株売買が買い越しとなっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてもみ合う展開か。米中貿易問題に関してのニュースフローが交錯するなかで、両国首脳会談の結果を見極めたいとするスタンスが強まろう。


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