/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2019/09/17 08:46

下値の固い展開か、中国の景気テコ入れ策に期待感 無料記事

◆17日の香港マーケットは、中国の政策期待で下値の固い展開か。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前営業日比0.5%安と9日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と続落した。中東地域の地政学リスク浮上が逆風。サウジアラビアで14日、石油施設2カ所がドローン攻撃により炎上し、同国の石油日産能力の半分が生産を停止した。サウジと対立するイエメンの親イラン派武装組織「シーア派」が犯行声明を出すなか、イランと米国の関係が一段と悪化する警戒感も強まっている。また、原油高によるインフレ圧力の高まりを背景に、17〜18日に開かれる米連邦準備委員会(FOMC)で利下げが決定される確率も低下した。
 ただ、米中通商協議の進展期待は高まる。米商工会議所の会頭は16日、次官級の協議が20日行われ、その1週間半後には閣僚級の会合が開催されることを明らかにした。
 一方、中秋節連休明け16日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.02%安と小反落。中国景気の先行き不安が重しとなっている。取引時間中に公表された8月の各種経済指標では、鉱工業生産や小売売上高の伸びが予想に反して前月実績を下回った。ただ、大きく売り込む動きはみられない。景気指標の下振れを受け、当局が追加の景気テコ入れ策を打ち出すとの観測も浮上した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の固い展開か。中東地域の地政学リスクや中国経済の先行き不安は引き続き重しとなるものの、中国当局の景気テコ入れ策に対する期待も大きい。また、10月1日の国慶節(建国70週年)を間近に控え、当局による相場安定策の思惑も下値不安を和らげそうだ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース