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2020/09/11 10:10

売り先行か、米ハイテク株安が重しに 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米ハイテク株安の流れを継ぎ売り先行しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブとなっている。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.0%安とそろって反落。投資家の慎重スタンスが強まり、ハイテク株売りが再び加速する流れだ。難航している新型コロナウイルス禍の経済対策法案について、上院は10日、共和党が提案した対策案を事実上否決した。経済対策の遅れにより、景気回復も遠のくと危ぐされている。雇用指標の下振れもマイナス。米労働省が11日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、減少が予想されていたものの、前週比で横ばいとなり、労働環境の改善は進んでいいない実態が示唆された。
 一方、10日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.6%安と続落。約1カ月半ぶりの安値水準を切り下げている。米中対立の激化を警戒。米国務省は9日、大学や研究機関などから軍事関連の情報が流出する恐れがあるとして、6月以降に中国人1000人以上のビザ(査証)を取り消したと報告した。米中両国はこのところ、制裁や規制の応酬を繰り返している。トランプ米大統領が7日、中国とのデカップリング(経済など各種関係の分断)に改めて言及するなど、対立はエスカレートしつつある状況だ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。米中の対立に改善の兆しがみられないことや、昨夜の米株安が投資家心理の重しとなりそうだ。また、原油安も関連銘柄にとっての逆風となろう。昨夜のWTI原油先物は、米原油在庫が予想外の増加に転じたことを嫌気して2.0%安と反落した。



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