◆クリスマス連休明け27日の香港マーケットは、中国政策動向に関する期待感で買われる展開か。
　外部環境はポジティブと言えよう。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.4％高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2％高と11日続伸した。そろって史上最高値を更新している。米中通商摩擦の緩和期待が改めて強まった。中国外交部の報道官は25日、「米中は通商合意の調印に向けて、密接に連絡を取っている」とコメント。それに先立つ24日、トランプ米大統領は記者団に対し、「調印式を来年1月に行う」と明言した。また、米消費の堅調もプラス材料。ネット通販のアマゾン・ドット・コムは26日、年末商戦の受注が（世界全体で）記録的な水準に達したことを明らかにした。
　一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.9％高と反発。政策期待の高まりが相場を押し上げた。中国の関係部局が25日、戸籍取得の条件を緩和する方針を示すなか、住宅需要が拡大するとの思惑で不動産関連が物色されている。また、当局が証券取引税を引き下げるとの観測が浮上したこともマーケットの活性化期待につながった。
　このほか、インフラ投資拡大の思惑も続く。財政科学研究院トップの劉尚希氏は26日、政府は地方政府が発行できる2020年の特別債規模を約10％増やす可能性があると指摘した。また、交通運輸部の李小鵬・部長は、高速道路や河川、民間航空などに大規模な投資をする計画があると語っている。
　他方、香港情勢を巡っては、24日のクリスマスイブ以降、反政府派の抗議行動が連日で続いた。3日目の26日には規模が縮小したものの、年末年始にもデモが計画されているという。
　こうしたなか、本日の香港マーケットは全体としてしっかりか。香港情勢の不透明感はくすぶるものの、中国の政策に対する期待感が相場を支えよう。本土マーケットも昨日の堅調地合いを継ぎそうだ。



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