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2020/09/02 08:43

買い先行か、米中の景況感が改善 無料記事

◆2日の香港マーケットは、内外の指標改善で買われる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.8%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高と3日続伸した。ナスダック指数は史上最高値を連日で更新している。米経済指標の上振れで投資家のリスク選好スタンスが高まった。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数(PMI)は56.0となり、前月の54.2から予想(54.8)以上に上向いている。2018年11月以来の高水準に達した。個別では、ビデオ会議アプリを提供する米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズが41%高と急騰。同社が報告した四半期決算はアナリスト予想を大幅に上回った。通期売上高見通しを上方修正している。新型コロナウイルス流行により、「在宅勤務」が増えたことが好業績要因。コロナ流行がプラスになる銘柄群に買いが波及している。
 一方、1日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.4%高と反発。指標改善が好感された。取引時間中に発表された8月の財新中国製造業PMI(民間集計)は52.8となり、予想に反し前月から上昇(2011年2月以来、9年半ぶりの高水準を記録)。前日に公表された同月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が景況判断の境目となる50を6カ月連続で上回ったこともあり、過度な景気懸念が後退している。ただ、上値は重い。本土銀行の不良債権比率上昇や、社債デフォルト(債務不履行)の警戒感が依然としてくすぶっている。指数は一進一退するなど、全体としては方向感を欠いた。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として買い先行しそうだ。中国の景況感改善に続き、米国の景気指標が上向いたことを材料視しよう。米市場で「在宅」関連銘柄が物色されたことを受け、中国株マーケットでも関連銘柄を物色する動きが強まりそうだ。


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