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2025/07/15 08:43 NEW!!

米ハイテク株高支えにしっかりか、中国GDPを注視 無料記事

◆15日の香港マーケットは、米株高を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。米関税政策を巡っては、トランプ米大統領が14日、記者団に対し、欧州連合(EU)も含め貿易交渉は常にオープンだと述べ、関税交渉に応じる意向を示唆した。トランプ氏は12日、EUとメキシコに30%の関税を8月1日から課すと発表している。市場関係者の間からは、トランプ氏が強硬な関税措置を発表しても最終的には譲歩し、「世界経済が混乱する恐れはない」との声も聞かれた。
 14日の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.3%高と反発。ナスダック指数は再び史上最高値を更新した。EUとメキシコに対する追加関税を懸念した売りが先行したものの、交渉の余地はあるとの見方で徐々に買いが優勢となっている。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.7%高と反発している。主要な香港との重複上場銘柄では、金山雲(キングソフト・クラウド:KC/NASDAQ、3896/HK)が10.0%、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が6.9%高、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が4.5%高と上げが目立った。
 内部的には、指標発表に注目が集まる。中国では本日の取引時間中に(日本時間午前11時ごろ)、6月の小売売上高や鉱工業生産、4〜6月期の実質GDP成長率などが発表される予定だ。注目のGDP成長率は、前四半期の5.4%から5.1%に鈍化すると予想されている。前日までに報告された月次統計では、米ドル建て輸出が5.8%増と予想(5.0%増)を上回り、輸入は1.1%増と前月実績(3.4%減)からプラス転換した。また、金融統計ではマネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びと人民元建て新規融資額が市場予想を上回っている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。米ハイテク株高が好感されそうだ。中国の政策に対する期待感が続いているほか、米中対立の警戒感が薄れたことも引き続き支えとなろう。中国GDPの発表は気がかりだが、大きく下振れることがなければそれほどに売り材料とはならないだろう。


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