2020/07/03 09:05
上値の重い展開か、米中対立を警戒
◆3日の香港マーケットは、米中対立の警戒感で上値の重い展開か。
外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.4%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と4日続伸した。ナスダック指数は前日に付けた史上最高値を更に塗り替えている。米雇用統計の上振れが好感された。6月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増加し、5月分が上方修正されている。この結果を受けてトランプ大統領は、「米経済は強力に回復している」と述べた。ただ、指数は引けにかけて上げ幅を縮小。経済活動再開で先行した一部の州で、再び新型コロナウイルス感染の拡大がみられることが不安材料だ。米国はあすから独立記念日に伴い3連休となるため、ヒトの移動による感染増も警戒されている。
他方、米上院本会議は2日、先ごろ施行された「香港国家安全維持法」をけん制する狙いで、香港の自治を損なう中国の当局者や企業、取引関係にある銀行に制裁を科す「香港自治法案」を全会一致で可決。すでに下院でも1日に可決済みで、トランプ大統領の署名で成立する。中国側が猛反発することは必至だ。
一方、1日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.1%高の3090.57ポイントと3日続伸。今年1月20日以来、約5カ月半ぶりの高値水準を回復し、年初来高値(終値で3115.57ポイント)に接近している。前日までの好地合いを継いだ。官民で公表された6月の製造業PMIがそろって予想を上回るなか、中国景気の持ち直しが意識されている。また、中国人民銀行(中央銀行)が1日から再貸出・再割引金利を引き下げたことも引き続き材料視された。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国や米国で経済回復の動きが鮮明化していることはプラス材料となるものの、米中対立の警戒感は依然としてくすぶっている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.4%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と4日続伸した。ナスダック指数は前日に付けた史上最高値を更に塗り替えている。米雇用統計の上振れが好感された。6月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増加し、5月分が上方修正されている。この結果を受けてトランプ大統領は、「米経済は強力に回復している」と述べた。ただ、指数は引けにかけて上げ幅を縮小。経済活動再開で先行した一部の州で、再び新型コロナウイルス感染の拡大がみられることが不安材料だ。米国はあすから独立記念日に伴い3連休となるため、ヒトの移動による感染増も警戒されている。
他方、米上院本会議は2日、先ごろ施行された「香港国家安全維持法」をけん制する狙いで、香港の自治を損なう中国の当局者や企業、取引関係にある銀行に制裁を科す「香港自治法案」を全会一致で可決。すでに下院でも1日に可決済みで、トランプ大統領の署名で成立する。中国側が猛反発することは必至だ。
一方、1日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.1%高の3090.57ポイントと3日続伸。今年1月20日以来、約5カ月半ぶりの高値水準を回復し、年初来高値(終値で3115.57ポイント)に接近している。前日までの好地合いを継いだ。官民で公表された6月の製造業PMIがそろって予想を上回るなか、中国景気の持ち直しが意識されている。また、中国人民銀行(中央銀行)が1日から再貸出・再割引金利を引き下げたことも引き続き材料視された。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国や米国で経済回復の動きが鮮明化していることはプラス材料となるものの、米中対立の警戒感は依然としてくすぶっている。
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