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2019/12/10 08:56

上値の重い展開か、内外イベント控えて様子見も 無料記事

◆10日の香港マーケットは、内外の重要イベントを前に上値の重い展開か。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.4%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.4%安とそろって4日ぶりに反落した。内外の重要イベントを前に、投資家の慎重スタンスが強まっている。米国では、11日(日本時間12日未明)に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を予定。欧州では、12日に欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表、EU離脱を争点にした英国総選挙を控えている。また、米国の対中関税「第4弾」の発動期限が15日に迫るなか、市場では「関税発動は見送られる」との見方が優勢となっているものの、依然として予断を許さない状況だ。
 一方、9日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら3日続伸。米中通商協議の進展期待が支えとなっている。国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は6日、通商協議の動向について「合意は近い」と楽観した。ただ、上値は限定的。中国の景気動向を見極めたいとするスタンスが強まった。来週にかけて、重要な経済指標(10日に物価統計、16日に小売売上高や鉱工業生産、15日までに金融統計など)が相次いで報告される予定。先行して8日に公表された11月の貿易統計では、米ドル建ての輸出が予想に反してマイナスとなる半面、輸入は予想外のプラスとまちまちの内容だった。
 本日(日本時間午前10時半ごろ)発表される物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス4.3%(前月はプラス3.8%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.5%(前月はマイナス1.6%)で着地する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値が重い展開となりそうだ。内外の重要イベントを前に、投資家の様子見ムードが強まろう。また、上述したPPIは企業活動の目安となることもあり、結果によっては波乱要因ともなるので注意したい。


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