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2020/09/04 08:46

売り先行か、米株急落がネガティブ 無料記事

◆4日の香港マーケットは、米株の急落を嫌気して売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.8%安と3日ぶり、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が5.0%安と5日ぶりにそれぞれ急反落した。利益確定売りが膨らむ。ナスダック指数が連日で史上最高値を更新するなど、このところの急ピッチな上昇を受け、相場の過熱感が意識された。4日公表の米雇用統計や週末からの3連休(7日はレーバーデーで休場)を控えていることも、売りに拍車をかけている。また、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長が新型コロナウイルスに関するインタビューに答え、レーバーデー連休には特に注意が必要となり、油断すれば秋に感染者が再び急増する恐れもあると警告したことも不安材料だ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比で26.5%高の33.60ポイントと急上昇。6月下旬以来の高水準に達した。
 一方、3日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.6%安と続落。米中対立の警戒感が再燃している。ポンペオ米国務長官は2日、米国に滞在する中国の外交官に対し、規制を強化すると発表した。国境問題を抱えるインドとの対立激化も懸念材料。インド政府は2日、国家安全保障を理由に中国製モバイルアプリ118種の使用を禁止すると発表した。また、2日に開催された国務院(内閣に相当)常務会議で、李克強首相が「穏健な金融政策を継続する」としたうえで、一段の金融緩和には踏み切らない姿勢を示したこともマイナス材料視されている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。中国国内に目立った材料が見当たらないなか、昨夜の米株急落を嫌気した売りが先行しよう。ただ、中国経済の持ち直し期待は根強いこともあり、下値を拾う動きには期待したい。


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