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2020/09/17 09:00

上値の重い展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆17日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じるなかで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.3%安と3日ぶりに反落するなど方向感を欠く展開だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受け、ゼロ金利政策の長期化観測が強まったことを好感して買われたものの、上値は重く、ハイテク株は売りに押されている。FOMCでは、予想通りゼロ金利と資産購入ペースを現行水準に維持することを決定。その後の声明では、インフレ期待が2%で推移するまで緩和的な金融政策を続けるとし、新型コロナウイルス禍で疲弊した経済を立て直すため、少なくとも2023年までゼロ金利が継続することを示唆した。景気敏感株などが堅調に推移している。半面、悪材料が浮上したインターネット交流サイト(SNS)のフェイスブックは3.3%安と急落。他のネット関連にも売りが波及した。米連邦取引委員会(FTC)は反トラスト法違反でフェイスブックを提訴する準備をしているもよう――と関係者情報として伝わったことが嫌気されている。
 一方、16日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.4%安と4日ぶりに反落。米中対立の警戒感が改めて意識された。中国通信機器メーカー大手の華為技術(ファーウェイ)に対し、米国は国家安全保障上の理由で新たな輸出規制を15日に発効させている。米国の圧力が貿易からハイテク分野に広がるなど、対立に融和の兆しがみられないことを不安視した。また、前日に公表された8月の各種経済統計は良好だったものの、いったん好材料が出尽くしたとの見方も流れている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。好材料と悪材料が交錯している。米低金利政策の長期化観測はプラス材料となる半面、米中対立の激化懸念が続いていることはマイナスだ。また、米ハイテク株安も逆風となろう。


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