◆24日の香港マーケットは、米ハイテク株高が好感される展開か。
　外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.7％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6％高とそろって続伸した（NYダウは史上最高値に近づく）。米中通商協議の進展期待が強まり、投資家心理が一段と上向いている。米メディアは23日、「ライトハイザー米通商代表部（USTR）代表とムニューシン米財務長官が29日に訪中する」と報じた。対面での協議再開は、6月の米中首脳会談以来となる。また、連邦政府の債務上限問題で、今後2年間の借り入れ権限の延長と歳出枠の設定でトランプ米大統領と議会指導部が合意したことも好材料だ。さらに、米主要企業に好決算が相次いだこともプラス。ユナイテッド・テクノロジーズやコカ・コーラ、バイオジェンなどの業績が予想を上回り、これから順次公表される企業決算に対する期待も強まった。また、トランプ米大統領が中国通信機器メーカー、華為技術（ファーウェイ）の取引規制緩和を示唆するなか、半導体関連も上昇。フィラデルフィア半導体株指数（SOX）は1.2％高と他の指数をアウトパフォームした(過去最高値に接近）。
　一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5％高と反発。米中貿易問題を巡る警戒感がやや後退し、投資家に買い安心感が広がった。ハイテク株が軒並み急伸し、相場を支えている。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開を予想する。米ハイテク株高の流れを継ぎそうだ。また、国際通貨基金（IMF）は2019年と20年の世界経済見通しを引き下げたが、逆に景気テコ入れ策の思惑につながる可能性がある。政策で恩恵を受けやすい銘柄群を物色する動きがみられそうだ。


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