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2020/01/24 08:58

上値の重い展開か、新型肺炎拡大を警戒 無料記事

◆24日の香港マーケットは、新型肺炎の拡大を不安視して上値の重い展開か。
 外部環境は中立。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.9%安と3日続落する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%高と続伸した。中国で発生した新型ウイルス肺炎は拡大し、タイやベトナム、シンガポールなど東南アジアにも広がっている。経済活動に悪影響が出るとの警戒感が改めて高まった。ただ、世界保健機関(WHO)がこの肺炎について、「緊急事態宣言」を見送ると発表したことで、NYダウは下げ幅を急速に縮小させている。また、大手ブローカーによる投資判断引き上げを手がかりに半導体関連が買われ、ナスダック指数は続伸した。このほか、取引終了後に2019年10〜12月期決算を発表した半導体大手のインテルが時間外取引で急伸。売上高と1株利益が予想を上回ったほか、20年12月期の増収見通しも明らかにした。
 一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.8%安と急反落。大型連休を前にリスク回避の動きが強まった。湖北省武漢市で最初に発生した新型ウイルス肺炎は、22日までに患者数が500人を超え、うち死亡は17人を数えている。また、24日からの春節(旧正月)連休を前に、発生源の武漢では、23日午前10時から航空機の出発便や市外に向かう列車の運行を停止する緊急措置がとられた。感染拡大を防ぐためとはいえ、当局が強硬手段をとったことで、投資家の不安心理が一段と強まっている。
 当局は24日朝方までに、さらに複数都市で公共交通機関を事実上閉鎖。「マカオ当局はカジノを閉鎖する」との観測も流れている。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。前日の下げが大きかったことによる買い戻しが入る可能性はあるものの、新型肺炎の感染拡大が不安材料として引き続き意識されそうだ。香港市場は春節休暇により本日が半日立会(28日まで休場)、本土市場は本日から30日まで休場となる。


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