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2019/08/29 09:01

しっかりか、米株と原油の上昇が支えに 無料記事

◆29日の香港マーケットは、米株高と原油上昇が好感される展開か。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比1.0%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって反発した。米10年債利回りの下落基調が和らぎ、これまで金利安を嫌気して売られていた金融株に買い戻しが入っている。原油高もプラス。米石油在庫が予想以上に減少したことを受け、WTI原油先物は2%高と続伸。エネルギー株が軒並み上昇した。米中貿易問題の不透明感は依然として続くものの、新規のネガティブ材料がみられなかったことが買い安心感につながっている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比でマイナス0.96ポイントの19.35ポイントに下落し、再び20を下回った。
 一方、28日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.3%安と反落。米中通商交渉を巡る不透明感が嫌気された。トランプ米大統領が「中国側から通商協議再開の申し入れがあった。交渉を再開する」と述べたことに対し、中国外交部の報道官は27日、「電話協議を把握していない」と改めて強調している。もっとも、下値は限定的。中国の景気対策を好感し、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。国内景気の下支えを狙う中国政府は27日、自動車購入規制の緩和など20項目にわたる消費刺激策を発表した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米株と原油の上昇が好感されよう。資源関連の銘柄に買いが先行しそうだ。
 なお、香港では主要企業の決算発表が終盤に入っている。本日は、中国工商銀行(1398/HK)や広発証券(1776/HK)、華泰証券(6886/HK)、中国石油天然気(857/HK)、中国海洋石油(883/HK)、東風汽車集団(489/HK)、信和置業(83/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、江西銅業(358/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、海爾電器集団(1169/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、中国中車(1766/HK)、イ柴動力(2338/HK)、上海医薬集団(2607/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)などが中間決算を報告する予定だ。昨日引け後に公表された主な決算では、新華人寿保険(1336/HK)が82%増益、中国建設銀行(939/HK)が5%増益、中国蒙牛乳業(2319/HK)が33%増益、中国生物製薬(1177/HK)が6%増益、中国国際航空(753/HK)が10%減益などとなっている。


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