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2019/09/12 09:07

買い先行か、米株高が追い風に 無料記事

◆12日の香港マーケットは、米株高を追い風に買われる展開か。
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.9%高と6日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高と4日ぶりに反発した。NYダウは約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。米中対立の緩和期待が引き続き支え。中国当局は11日、追加関税をかける米製品のうち、潤滑油など16品目の課税を免除すると発表した。これを受けてトランプ米大統領は、「大きな動きだ」と歓迎する意向を示している。米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待を背景に、経済成長の減速を警戒して売られていた景気敏感株が物色された。
 さらにトランプ大統領は11日(日本時間12日朝)、10月1日に予定する中国からの輸入品2500億米ドル相当に対する税率引き上げ計画(25→30%)について、実施を15日に引き延ばすと発表した。時間外取引のNYダウ先物は急伸している。
 一方、11日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と続落。国内景気の減速懸念が重しとなった。生産者物価指数(PPI)の低下や、輸出の低迷が改めて嫌気されている。もっとも、下値は限定的。米中協議の進展や中国の景気対策に対する期待感が根強いほか、海外マネーの流入が相場を下支えした。中国・香港間の相互取引スキームを通じた売買では、香港経由の本土株売買が11日まで10営業日連続の買い越しとなっている。
 中国経済指標も改善。昨日のマーケット引け後に公表された今年8月の金融統計では、与信や流動性の広範な指標である「社会融資総量」が市場予想を大幅に上回った。7月実績から急拡大している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは米株高を追い風に買いが先行する流れとなりそうだ。上述したように、米中対立の緩和期待や中国の融資改善が好感されよう。ただ、本土市場に関しては、あす13日が中秋節で休場となることもあり、連休を前にした様子見ムードが漂う可能性もあろう。


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