◆11日の香港マーケットは、米中通商協議の進展期待で買われる展開か。
　外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.6％高とそろって続伸した。米中通商協議の結果が楽観されている。トランプ米大統領は10日、中国の劉鶴副首相と11日にホワイトハウスで会談すると自身のツイッターに投稿。また、初日の閣僚級通商協議は「良好な交渉だった」と述べている。また、劉副首相と面談した全米商工会議所の幹部は10日、通貨協定で合意できる可能性があると語った。市場の一部では、来週15日に予定される一部中国製品に対する関税引き上げに関し、一旦保留されるとの観測も出ている。
　一方、10日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.8％高と3日続伸。米中通商協議の進展が期待される。トランプ米政権は米企業に対し、通信機器で中国最大手の華為技術（ファーウェイ）に機密上で重要でない製品の供給を近く認可するとの見通しが伝わった。これを受け、ハイテク関連株が急伸している。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。ここにきて、米中通商協議についての楽観的な見方が増えていることがプラスだ。ただ、米中双方が「部分的合意」を目指して協議を継続中と伝わるなか、焦点は関税引き上げ問題に移っているとも言える。結果を見極めたいとするスタンスが強まりそうだ。


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