2019/09/16 09:14
売り先行か、外部環境に不透明感
◆週明け16日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で売りが先行する流れか。
外部環境には不安材料が浮上。サウジアラビアで14日、石油施設2カ所がドローン攻撃により炎上し、同国の石油日産能力の半分が生産を停止した。サウジと対立するイエメンの反政府組織「フーシ派」が犯行声明を出すなか、ポンペオ米国務長官は「(米国と対立する)イランが関与している」とツイッターに投稿。中東地域の地政学リスクが高まっている。また、原油先物は16日早朝に急騰。急激な原油高により、世界経済の下振れが警戒される状況だ。
なお、先週末の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.1%高と8日続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と3日ぶりに反落するなどまちまち。中国政府が米農産品の一部について追加関税を除外する方針を発表するなど、米中関係の改善期待はプラス材料になったものの、指数は史上最高値圏に接近していることもあり利食い売り圧力が意識された。
香港情勢もネガティブ。「逃亡犯条例」改正案を巡る反政府デモは週末も無許可で行われ、暴徒化した一部の参加者が政府本部庁舎に火炎瓶を投げ込んだ。大規模デモは最初に発生した日から数え、16日で100日が経過。「中国政府が国有企業に対し、香港への投資拡大を奨励している」とのニュースが流れるなど、中国側は融和姿勢をみせるが、反政府行動に収束の兆しはみられない。
一方、中国本土に目立った手がかりはない。13日の本土マーケットは、中秋節により休場だった。本日16日から取引が再開される。
こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、外部環境の不透明感が投資家心理の重しとなろう。一方、連休明けの本土市場は底堅い展開か。休場中に流れた、米中関係を巡るポジティブニュースが材料視されよう。また、10月1日の国慶節(建国70週年)を間近に控え、当局による相場安定策の思惑も強まっている。
なお、本日は取引時間中(日本時間11時ごろ)に、今年4月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)が公表される予定だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境には不安材料が浮上。サウジアラビアで14日、石油施設2カ所がドローン攻撃により炎上し、同国の石油日産能力の半分が生産を停止した。サウジと対立するイエメンの反政府組織「フーシ派」が犯行声明を出すなか、ポンペオ米国務長官は「(米国と対立する)イランが関与している」とツイッターに投稿。中東地域の地政学リスクが高まっている。また、原油先物は16日早朝に急騰。急激な原油高により、世界経済の下振れが警戒される状況だ。
なお、先週末の米株市場は主要指標のNYダウが前日比0.1%高と8日続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と3日ぶりに反落するなどまちまち。中国政府が米農産品の一部について追加関税を除外する方針を発表するなど、米中関係の改善期待はプラス材料になったものの、指数は史上最高値圏に接近していることもあり利食い売り圧力が意識された。
香港情勢もネガティブ。「逃亡犯条例」改正案を巡る反政府デモは週末も無許可で行われ、暴徒化した一部の参加者が政府本部庁舎に火炎瓶を投げ込んだ。大規模デモは最初に発生した日から数え、16日で100日が経過。「中国政府が国有企業に対し、香港への投資拡大を奨励している」とのニュースが流れるなど、中国側は融和姿勢をみせるが、反政府行動に収束の兆しはみられない。
一方、中国本土に目立った手がかりはない。13日の本土マーケットは、中秋節により休場だった。本日16日から取引が再開される。
こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、外部環境の不透明感が投資家心理の重しとなろう。一方、連休明けの本土市場は底堅い展開か。休場中に流れた、米中関係を巡るポジティブニュースが材料視されよう。また、10月1日の国慶節(建国70週年)を間近に控え、当局による相場安定策の思惑も強まっている。
なお、本日は取引時間中(日本時間11時ごろ)に、今年4月の各種経済指標(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)が公表される予定だ。
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