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2019/11/13 08:55

神経質な値動きか、米中通商合意に不透明感 無料記事

◆13日の香港マーケットは、米中貿易合意の不透明感で神経質な値動きか。
 外部環境には不安材料がある。なかでも、米中貿易交渉の先行きが不透明だ。トランプ米大統領は12日、貿易問題で講演し、「(中国と)合意に至らなければ、対中関税を大幅に引き上げる」と強調。第1段階の合意署名は間近だとしながらも、具体的な日程や場所には言及しなかった。この日の米株マーケットは売り買いが交錯。主要指標のNYダウは引けにかけて上げ幅を削り、横ばいで終了した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は前日比0.3%高と反発している。
 一方、12日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%高と3日ぶり反発。海外マネーの流入期待が相場を支えた。中国メディアの集計により、アブダビ投資庁(世界最大級の政府系投資ファンド)が第3四半期にA株投資を加速し、9月末までに中国人寿保険(601628/SH)など28銘柄の流通株大株主に躍り出たことが判明した。また、株価指数を開発・算出するMSCIは今月26日、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を再度引き上げる予定(15→20%)。今回の組み入れ比率引き上げを通じ、A株市場に流入する新規資金は70億米ドル(約7640億円)規模に達するとの見方がある。
 ただ、香港情勢は混迷化している。民主化を求める抗議活動は週明けも継続し、12日夜にも交通妨害や一部大学での立てこもりがあった。学生らと警察のにらみ合いが続いている。ネット上では、13日も電車やバスの運行を妨害しようとの呼びかけが行われている状況だ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きとなろう。上述したように、米中通商協議の不透明感が重しとなりそうだ。なお香港では本日、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が四半期業績を報告する。前日は決算期待の買いで2.2%高と上昇した。株価動向が注目されそうだ。


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