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2019/07/09 08:52

神経質な値動きか、内外株安が重荷に 無料記事

◆9日の香港マーケットは、内外株安で神経質な値動きか。
 外部環境は不透明。昨夜の米株市場では主要指標のNYダウが前営業日比0.4%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安とそろって続落した。大幅利下げ期待の後退が引き続き投資家心理の重しとなっている。6月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数の伸びが予想を大きく上回った。7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される見込みの利下げ幅は、これまでに期待されていたものより小幅にとどまるとの観測が広がっている。市場関係者の一部からは、利下げ時期が後ずれするとの見方も流れた。また、アップル株が2.1%安と大きく売られたことも全体相場の足かせ要因。携帯端末iPhone(アイフォーン)の販売低調を理由に、複数のアナリストが投資判断を引き下げた。
 一方、8日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.6%安と大幅反落。米中貿易問題の不透明感が強まったほか、株式需給の悪化も警戒された。ハイテク・スタートアップ企業向け株式市場「科創板」が22日に取引を開始することが明らかとなるなか、「新規株式公開(IPO)に備えた換金売りが広がる」との見方が浮上している。海外マネーの流出も懸念される状況。中国・香港間の相互取引スキームを通じた8日の売買では、香港経由の本土株売買が5月23日以来の大幅な売り越しだった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。内外の株安が逆風だ。また、内外で経済イベントが控えていることも投資家の慎重姿勢を強めさせよう。米国では今週10日と11日、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が議会証言をする。中国では、6月の重要経済統計の発表が相次ぐ予定だ(10日に物価統計、12日に貿易統計、15日に小売売上高や鉱工業生産、四半期GDP、15日までに金融統計など)。


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