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2020/02/25 09:02

売り先行か、ウイルス感染拡大で世界株安連鎖を警戒 無料記事

◆25日の香港マーケットは、ウイルス感染拡大で世界株安の連鎖が警戒される展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比3.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.7%安とそろって3日続落した。報道によれば、NYダウの下げ幅は過去3番目の大きさとなっている。投資家のリスク回避スタンスが鮮明化。中国発の新型コロナウイルスの感染は、イタリアや中東、韓国など世界各地に広がっている。世界的にサプライチェーンの分断が危惧される状況だ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比で46.6%高の20.03ポイントに急上昇。昨年1月以来の高水準に達している。
 一方、24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.3%安と3日ぶり反落。景気減速懸念が改めて強まった。中国商務部・外貿司の李興乾司長は21日の記者会見で、輸出入の伸びが今年1〜2月に大幅に鈍化するとの見通しを表明。新型コロナウイルスに関しては、発生源となった湖北省以外の一部地域で感染者が減少傾向だと伝わったものの、経済活動の先行きには依然として不透明感が漂っている。ただ、当局の経済政策に対する期待感は根強く、指数は一時プラス圏で推移した。
 中国人民銀行(中央銀行)は24日、実体経済の支援強化のため、金融政策の柔軟性維持に注力するとウェブサイトで声明した。ウイルス対策で新たな措置も検討するという。他方、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は延期が正式に決まった。政治の空白を埋めるため、当局は緊急の経済対策積み増しの検討に入ったと伝わっている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。新型ウイルスの警戒感が続くなか、昨夜の海外マーケットでは、米国のほか欧州市場でも主要株価指数が軒並み急落している。世界株安の流れが投資家心理を冷やしそうだ。


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