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2019/09/24 08:55

上値の重い展開か、米中貿易問題に不透明感 無料記事

◆24日の香港マーケットは、米中貿易問題の不透明感で上値の重い展開か。
 外部環境は好悪材料が入り混じる状況。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高と3日ぶりに反発する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と続落するなどまちまちだった。まず、米指標の改善はプラス。9月の米製造業PMIは予想以上に前月から改善し、同月のサービス業PMIも前月を上回った。米景気の堅調持続が期待される状況だ。半面、欧州指標の下振れはマイナス。9月のドイツ総合PMIは予想を下回る49.1となり、景況判断の境目となる50を13年4月以来、初めて下回った。
 米中通商交渉の不透明感も漂う。米中は19日、次官級の貿易交渉を開始したが、中国側は当初予定していた米農家の視察をキャンセルし、予定よりも早く20日に帰国した(ただ、中国農業農村部の韓俊副部長は21日、「貿易協議とは関係がない」とコメント)。また、中国が示した米農産品の購入量に対し、トランプ米大統領は「不十分」として再考を求めたとも伝わっている。
 一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.0%安と4日ぶりに反落。米中協議進展の期待が後退し、投資家心理が悪化した。閣僚級の会合を10月初旬に控え、協議は難航するとの見方が浮上している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中貿易問題の不透明感が相場の足かせとなりそうだ。ただ、大きく売り込む動きともならないだろう。ハンセン指数は直近の下落基調を受け、自律反発狙いの買いが入りやすい状況。また、10月1日の国慶節(建国70週年)を間近に控えるなか、中国当局が本土市場を安定化させるとの思惑もある。


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