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2019/06/27 09:05

上値の重い展開か、米中首脳会談を前に様子見も 無料記事

◆27日の香港マーケットは、米中首脳会談の見極めで上値の重い展開か。
 外部環境は依然として不透明感が残る。昨夜の米株市場は、好悪材料が入り混じる中でまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.04%安と続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.32%高と4日ぶりに反発している。米中首脳会談の警戒感が重し。トランプ米大統領は26日、今週末に開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(大阪サミット)にあわせた米中首脳会談(29日の予定)について、「通商合意」することは可能としながらも、不調に終わった場合、対中制裁関税を発動する考えを改めて示した。半面、一部半導体企業の決算上振れはハイテク株の追い風。業界大手のマイクロン・テクノロジーが発表した19年3〜5月期決算は39%減益だったものの、市場予想を上回った。また、同社が中国の華為技術(ファーウェイ)に対し一部製品の出荷を再開したと公表したこともプラス材料視されている。
 なお、取引前に「ムニューシン米財務長官が26日、米中通商交渉は90%完了していると発言」との速報ニュースが流れ、グローベックスのダウ先物は急伸し、外国為替市場では米ドルが主要通貨に対して急騰した。その後、ニュース配信元は「完了している」との文言を「完了していた」と訂正。交渉がとん挫した5月時点では、「(合意まで)約90%のところまで来ていた」としている。
 一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%安と続落。米中首脳会談が開催される週末を前に、買いが手控えられた。対中制裁関税「第4弾」を回避し、「貿易戦争の休戦」で合意できるかが焦点となっている。投資家に様子見ムードが広がるなか、上海市場の売買代金は前日から約3割縮小した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中通商交渉を巡っては、楽観論と悲観論が交錯する状況だ。模様眺めのスタンスが強まろう。マーケットの売買代金は、縮小傾向が鮮明化している。


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