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2018/10/09 08:57

上値の重い展開か、内外に不安材料 無料記事

◆9日の香港マーケットは、内外の不安材料で上値の重い展開か。
 外部環境には不透明感が残る。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と3日ぶりに反発したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.7%安と3日続落した。海外動向の影響を受けにくい内需関連株などは物色されたが、米金利高が逆風となる高PERの大型ハイテク株には売りが続いている。なお、この日はコロンバスデーの祝日で債券・為替市場が休場だったこともあり、全体として薄商いだった。
 一方、国慶節連休明けとなった昨日の本土市場では、主要指標の上海総合指数が3.7%安と急反落。休場中の海外株安や、中国指標の下振れが重しとなった。9月30日に発表された9月製造業PMIは、市場予想を大きく下回っている。米国の追加関税発動により、中国製造業の景況感悪化が鮮明化した格好だ。また、7日に公表された9月外貨準備高が予想以上に減少するなか、資本流出や元安進行の懸念も強まっている。なお、中国人民銀行(中央銀行)は7日、今年4回目となる一部銀行を対象とした預金準備率の引き下げに動いた(15日付で実施)。国内経済のテコ入れを図る狙いがあるが、金融緩和が元安を誘導する結果となっている。マイナス面が強調された。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。ハンセン指数は前日まで5日続落し、約1年3カ月ぶりの安値を付けているだけに、値ごろ感に着目した買いが入る可能性はあるものの、上述したように内外の不安材料が足かせとなりそうだ。また、訪中したポンペオ米国務長官が8日、中国の王毅・外交部部長らと非難の応酬をしたと伝わったこともネガティブ材料として意識されよう。
 本土マーケットも神経質な値動きか。米金利の上昇や人民元安の進行、米中関係の悪化など懸念材料が重なっている。


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