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2018/12/11 09:11

しっかりか、米株は下げ止まり 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米株の下げ止まりでしっかりとした展開か。
 外部環境はひとまず落ち着いている。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と4日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.7%高と反発した。主力株のアップルが朝安の後に買われ、投資家心理がやや上向く。クアルコムが10日、特許侵害で係争中のアップル製品に対し、中国の裁判所が販売差し止めの仮処分を出したと発表したことでアップル株は急落したものの(一時3.1%安)、販売差し止めは旧モデルに限定されたと分かり、買い戻しが相次いだ(0.7%高で終了)。また、自社株買いを公表したフェイスブックも急伸している。
 ただ、不安材料もくすぶる状況。英国の欧州連合(EU)離脱案を巡り、英下院が11日に予定していた採決をメイ英首相は見送った。採決の延期は、議会で否決されるとの見方が強まったため。「合意なき離脱」の可能性も指摘されている。
 一方、10日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.8%安と反落。週末に公表された11月貿易統計で、輸出・輸入の伸びが予想以上に減速したことが判明し、中国景気の先行き不安が改めて高まった。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは、米株高をきっかけに買い戻しの動きが先行する流れか。このところハンセン指数は急ピッチに下落し、足元では約4週ぶりの安値水準を付けていることもあり、自律反発狙いの買いがみられよう。ただ、積極的に買い進む動きも想定しにくい。前述した英国の政局混迷や、原油相場の急反落(WTI原油先物は3.1%安)が重しだ。
 本土マーケットもしっかりか。中国経済の減速懸念は続くものの、景気テコ入れのため政府が追加の大型減税や金融緩和を打ち出すとの観測も根強い状況だ。


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