◆14日の香港マーケットは、相場の地合い改善でしっかりとした値動きか。
　外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5％高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1％高と4日続伸した。米中通商協議の楽観見通しや、米政府機関閉鎖の回避期待が引き続き手がかり。11日に始まった次官級の米中通商協議に関し、トランプ米大統領は13日、「極めて順調だ」と述べた。15日に期限が切れる米つなぎ予算については、「与野党が基本合意した新予算案に大統領が署名する」との見方が強まっている。建機大手のキャタピラーや工業製品のスリーエム（3M）、半導体のインテルなど、中国関連とされる銘柄群が大きく値を伸ばした。
　一方、13日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.8％高と5日続伸。海外マネーの流入期待が一段と高まる状況だ。モルガン・スタンレーは最新リポートで、外資のA株保有比率は今後10年内に、現在の2.6％→10％に拡大すると予測。うち2019年に関しては、700億〜1250億米ドル相当の資金が純流入すると見込んでいる。米中貿易摩擦の緩和期待も追い風。追加関税の交渉期限（3月1日）が迫るなか、トランプ米大統領は12日、「真の合意が近づけば、期限延長の可能性もある」と発言した。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは前日までの好地合いを継いでしっかりとした展開を予想する。前述したように、米中通商協議に対する懸念後退がプラス材料だ。米中両国は閣僚級の通商協議を14〜15日に北京で開く。香港メディアは13日、「習近平国家主席は15日に米通商代表団の主要メンバーと会談する予定」と報じた。ただ、結果を見極めたいとするスタンスが強まれば、買い手控え要因として意識されることもあろう。


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