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2019/03/01 13:55

しっかりか、中国の政策期待が支え 無料記事

◆1日の香港マーケットは、中国の政策期待でしっかりとした展開か。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と反落した。好悪材料が入り混じるなかで売られる展開。米朝首脳会談が非核化交渉で決裂したことや、インド・パキスタンの軍事的緊張が相場の重しとなった。半面、米指標の改善はプラス。指数は小高く推移する場面もみられた。2018年10〜12月期の米GDP成長率が予想を上回ったことや、米シカゴ地区購買部協会が発表した2月の景気指数(PMI)が1年2カ月ぶりの高水準だったことを好感している。
 一方、2月28日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と反落。中国の景況感悪化が嫌気された。寄り付き前に公表された2月製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)は約3年ぶりの低い水準。49.2に下振れし、3カ月連続で景況判断の節目(50)を下回っている。米中協議の難航観測もマイナスだ。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は議会の公聴会で、「残された課題はあまりにも深刻。両国が合意に達するかどうかはまだ分からない」と述べた。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてはしっかりとした展開か。昨夜の米株安や中国景気の先行き不安など不安材料はあるものの、中国の景気テコ入れ策に対する期待感が強まる状況だ。来週5日に開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、減税や金融緩和などの刺激策が打ち出される見通し。また、海外マネーの流入期待も高まる状況だ。指数算出の米MSCIは昨夜、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を5%→20%に引き上げると発表した。新規資金として、4000億〜5000億人民元がA株市場に流入するとの見方もある。


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