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2019/03/21 09:12

方向感を欠く展開か、業績手がかりに選別物色も 無料記事

◆21日の香港マーケットは、好材料と悪材料の綱引きで方向感を欠く展開か。
 外部環境は好悪材料が入り混じる状況。プラス材料としては、米金利の低下が挙げられる。米連邦準備理事会(FRB)は日本時間21日未明、米連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の声明で、年内の利上げ回数見通しをゼロと発表した。金融正常化(=資産買い入れの縮小)も年内9月で一時停止する。金融引き締めの警戒感が後退するなか、米10年債利回りは昨年1月の水準に低下した。半面、米中貿易問題の不透明感がくすぶっていることはマイナス。トランプ米大統領はメディアインタビューで、「対中制裁関税の解除は議論していない」と答えた。こうしたなかで昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6%安と続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と4日続伸。金利低下のメリットとデメリットが交錯し、金融株は売られハイテク株が買われる展開となった。
 一方、20日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.01%安と小幅ながら続落。中国の景気対策や企業業績の改善に対する期待感は続いたものの、米中通商交渉の先行き不安が重しとなった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは好材料と悪材料の綱引きで方向感を欠く展開か。米金利低下が香港の不動産株などにとって追い風となる半面、米中協議の不透明感は本土株などにとってマイナスだ。主要企業の決算報告が続く中、目先はやはり業績動向に着目した物色となろう。香港では本日、中国石油天然気(857/HK)や中国海洋石油(883/HK)、騰訊HD(700/HK)、長江和記実業(1/HK)、長江実業集団(1113/HK)、吉利汽車HD(175/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、安徽海螺水泥(914/HK)、中国移動(941/HK)、中国飛機租賃集団HD(1848/HK)、京信通信系統HD(2342/HK)、中国電力国際発展(2380/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、中信証券(6030/HK)などが期末決算を報告する予定だ。


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