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2018/08/27 08:45

しっかりか、内外環境が改善 無料記事

◆週明け27日の香港マーケットは、米国の株高と人民元安の懸念後退が好感される流れか。
 外部環境はポジティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日ぶりに反発(ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.9%高と反発)。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も0.6%高と3日ぶりに反発し、約7カ月ぶりに史上最高値を更新している。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が手がかり。パウエル議長は講演で、「米経済は力強い成長が続いている」としながらも、従来通り緩やかな利上げペースを維持するスタンスを示した。米利上げ加速の警戒感が薄れるなか、投資家のセンチメントが上向いている。
 中国国内の環境も良好。24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.2%高と続伸した。公的資金の流入期待が支えとなった。相場の下落局面では、国家隊(政府系ファンドなど)が買い支えに入るとの思惑が強まっている。米中通商交渉の長期化懸念などで売りが先行したものの、上海総合指数は節目の2700ポイントを前にして反発した(安値は2705.32ポイント)。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給もプラス。人民銀はこの日、中期貸出制度(MLF)を通じ、1490億人民元の資金を市場に供給した。リバースレポとあわせ、先週は差し引き1890億人民元の供給超となっている。
 元安進行の警戒感も薄れる状況。人民銀傘下の中国外貨取引センターは24日、人民元の下落抑制策を今年1月以来、7カ月ぶりに再開したことを明らかにした。27日朝方の上海外国為替市場では、人民元相場が元高方向で推移し、今月初めの水準で推移している。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。先週末の米株高や、人民元相場の上昇が好感されそうだ。また、主要企業の決算発表がピークを迎えるなか、引き続き業績動向を手がかりにした個別株物色もみられよう。本日は、衆安在線財産保険(6060/HK)や中信銀行(998/HK)、康師傅HD(322/HK)、鞍鋼(347/HK)、四環医薬HD集団(460/HK)、石四薬集団(2005/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、大連港(2880/HK)、新濠国際発展(200/HK)、山東晨鳴紙業集団(1812/HK)、洛陽欒川モリブデン集団(3993/HK)、中海石油化学(3983/HK)、合景泰富地産HD(1813/HK)などが中間決算を報告する。
 本土マーケットも堅調か。上述したように、人民元安の懸念後退が投資家心理を上向かせそうだ。また、中国の政策に対する期待感が持続していることも買い安心感につながろう。


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