◆25日の香港マーケットは、企業業績に対する期待感で底堅く推移か。
　外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.2％安と反落した（ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2％安と4日ぶりに反落）。投資家の慎重姿勢が強まる展開。4月の独IFO企業景況感指数が予想を下回り、世界景気の減速が改めて意識された。四半期決算発表を受け、建機のキャタピラーが3％安と急落したこともマイナス。同社の業績は増収増益だったものの、アジア太平洋地域の建機販売は低調だった。米中貿易摩擦の影響により、中国事業が停滞するとの不安が強まっている。またナスダック指数については、前日に過去最高値を更新するなか、利益確定売りが出やすい一面もあった。なお、引け後に公表されたIT大手企業の業績は良好。マイクロソフトの1〜3月期決算では、1株利益と売上高が予想を上回っている。フェイスブックの売上高は予想以上の伸び率を記録した。両社の株価は時間外取引で大幅上昇している。
　一方、24日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1％高と3日ぶり反発。企業業績に対する期待感が相場を支えている。財政部が23日公表した最新データで、国有企業の売上高と利益の伸びが1〜3月に加速した実態が分かった。金融緩和の期待が後退したことを嫌気して指数は安く推移していたものの、引けにかけて買いの勢いが増している。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。中国の金融緩和期待が後退したことはマイナスとなるものの、企業業績に対する期待感は続いている。引き続き、業績動向に着目した物色がみられそうだ。香港では本日、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、海通証券(6837/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、北京金隅集団(2009/HK)、中国国際航空(753/HK)、華能国際電力(902/HK)、中国神華能源(1088/HK)、国薬HD(1099/HK)、中遠海運港口(1199/HK)などが四半期決算を報告する。


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