◆24日の香港マーケットは、米株高を支えに下値固めの展開となりそうだ。
　外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.6％高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.3％高と3日続伸した。ナスダックは8カ月ぶりに過去最高値を更新。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500種指数は、7カ月ぶりに最高値を切り上げた。主要企業の四半期決算報告が本格化し、好業績が相次ぐなかで投資家心理が上向いている。短文投稿サイトのツイッターは、1〜3月期の売上高が予想を上回ったことを受け株価が15％超上昇した。これまでに四半期決算を発表したS&P500種採用銘柄のうち、約80％で業績が予想を上振れている。また、この日公表された3月の米新築住宅販売は予想外に増加。3カ月連続での増加となり、米景気の堅調さを印象付けた。
　一方、23日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5％安と続落。当局の景気対策に対する期待感が後退した。3月の中国経済指標が上振れしたことを受け、一部のアナリストは「政府はそれほど強力な追加刺激策を導入しない」と分析。ゼネコンや素材などインフラ関連に売りが広がっている。主要企業の決算報告が進むなか、業績に対する期待感で上昇する場面も見られたが、買いの勢いは続かなかった。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは下値を固める展開となろう。中国の景気刺激策に対する期待感の後退は重しとなるものの、昨夜の米株高が投資家のセンチメントを上向かせよう。また、米国と同様に中国・香港でも企業決算は良好なものが多い。業績動向に着目した物色がみられそうだ。香港では本日、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)、あす25日に中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、海通証券(6837/HK)、馬鞍山鋼鉄(323/HK)、北京金隅集団(2009/HK)、中国国際航空(753/HK)、華能国際電力(902/HK)、中国神華能源(1088/HK)、国薬HD(1099/HK)、中遠海運港口(1199/HK)などが四半期決算を報告する予定だ。


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