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2019/03/25 09:03

売り先行か、世界景気の先行きに警戒感 無料記事

◆週明け25日の香港マーケットは、世界景気の先行き不安で売られる流れか。
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.8%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.5%安と6日ぶりに反落した。欧米指標の下振れを受け、世界景気の先行き不安が改めて強まっている。IHSマークイットが公表した欧州各国の3月・購買担当者指数(PMI)では、ドイツが約6年半ぶり、フランスが約4年ぶりの低水準だった。それぞれ予想を下回り、景況判断の分かれ目となる50を割り込んでいる。また、米国の3月PMIも下振れし、約2年ぶりの低水準に落ち込んだ。米10年債利回りが約1年3カ月ぶりの水準に急低下する一方で、短期金利はそれほど下がらず、一部で「逆イールド」が発生したことも投資家心理を悪化させている(逆イールドは一般に景気後退を示唆するとされる)。
 一方、22日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら続伸した。中国景気の過度な先行き不安が後退。中国商務部の高峰報道官は21日、「3月の輸出入は回復傾向にある」と語った。米中貿易問題の不透明感などで売られたものの、指数は終盤に入りプラスに転じている。港湾・海運株が急伸したほか、「2019年の労働節(メーデー)休日を調整し、5月1〜4日を連休とする」と発表されたことを受け、消費拡大の思惑により関連銘柄も物色された。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、世界景気の減速懸念が投資家のリスク回避スタンスを強めさせよう。
 なお、香港では主要企業の決算報告が佳境に入っている。本日は万科企業(2202/HK)や合景泰富集団HD(1813/HK)、申洲国際集団HD(2313/HK)、イ柴動力(2338/HK)、衆安在線財産保険(6060/HK)、康師傅HD(322/HK)など、あす26日は華潤置地(1109/HK)や世茂房地産HD(813/HK)、中国恒大集団(3333/HK)、中国食品(506/HK)、復星国際(656/HK)、網龍網絡HD(777/HK)、中信銀行(998/HK)、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)、広発証券(1776/HK)、華電国際電力(1071/HK)、華晨中国汽車HD(1114/HK)、大連港(2880/HK)、中国龍工HD(3339/HK)、株洲中車時代電気(3898/HK)などが期末決算を報告する予定だ。


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