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2019/01/18 09:09

しっかりか、米中通商協議の進展期待が追い風に 無料記事

◆18日の香港マーケットは、米中通商協議の進展期待でしっかりとした展開か。
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.7%高とそろって3日続伸した。それぞれ、約1カ月ぶりの高値水準を回復している。米中貿易摩擦の緩和期待が強まり、投資家のセンチメントが上向いた。米紙が17日、「対中穏健派として知られるムニューシン財務長官は通商交渉で中国側の態度を軟化させるため、中国に課している制裁関税の一部もしくは全部を撤廃することを政権内で主張している」と報道。米中貿易戦争の収束で、世界景気の鈍化に歯止めがかかると期待された。ただ、協議責任者のライトハイザー米通商代表部(USTR)代表はこの提案に反対しているという。また、米財務省はその後、同報道を否定した。
 一方、17日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%安と3日ぶりに反落。米中関係の悪化懸念が重しとなった。米紙は16日、「米通信会社の企業秘密を盗んだ疑いで、米政府は中国通信設備メーカーの華為技術(ファーウェイ)を捜査している」と消息筋情報として報道した。近く起訴する可能性があるという。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。指数は小高く推移する場面もみられた。中国の政策に対する期待が一段と強まる状況。財政部や国家発展改革委員会など中国当局が相次いで景気対策に言及する中、市場では「新4兆元政策」への期待感が広がりつつある。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米中協議に関する報道は錯綜しているものの、進展しているとの見方も少なくない。中国商務部の高峰報道官は17日の定例会見で、中国で貿易問題を担当する劉鶴副首相が今月30〜31日の日程で米国を訪問し、ライトハイザー氏やムニューシン氏との通商協議に臨むと正式に発表した。本土マーケットも下値の固い展開か。中国の景気テコ入れ策や米中協議の進展期待が支えとなりそうだ。


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