2018/08/08 08:55
下値の固い展開か、企業決算に期待感
◆8日の香港マーケットは、好業績銘柄の物色で下値の固い展開か。
外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%高と6日続伸した。NYダウは約5カ月半ぶりの高値水準を回復。米主要企業の決算発表が終盤に入るなか、これまでに公表した多くの企業が予想を上回る業績だったことが投資家心理を上向かせている。
なお、米通商代表部(USTR)は7日、中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)を23日に発動すると発表。中国側も同規模の制裁措置を発動するとみられているが、すでに予定されていたことでもあり、相場に対する影響は限定的だった。中国関連とされる建機のキャタピラー、航空機のボーイングなどが上昇している。
中国国内の環境も良好。7日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.7%高と急反発した。鉄道インフラ関連が急騰し、相場を押し上げている。現地メディアがこの日、中国鉄路総公司関係者の話として「18年の鉄道投資は昨年水準を回復するとの見通し」と報じたことが支援材料だ。それによれば、中国鉄路総公司が18年予算は年初に定めた目標7320億人民元を上回り、17年実績の8000億人民元を超える見込みという。また、中国河北省の秦皇島市で、非公式の重要会議「北戴河会議」(共産党の最高指導部や長老らが毎年夏に集まり、今後の政策や党人事を話し合う)がスタートしたとみられることも政策期待を強めさせる一因となった。
こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として下値の固い展開か。香港上場企業の決算報告では、増益や増配を明らかにする企業が多い。前日に続き、好業績銘柄の物色が強まろう。本日は銀河娯楽集団(27/HK)、国泰航空(293/HK)、香港交易所(388/HK)、あす9日は九龍倉集団(4/HK)や太古A(19/HK)、中国移動(941/HK)などが中間決算を公表する。
本土マーケットもしっかりか。前述したように、中国の政策期待が相場の支えとなろう。また、中国人民銀行(中央銀行)が昨日、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元高方向に設定するなか、「人民銀は過度な元安進行を望まない」との見方が改めて強まったこともプラスだ。
なお、本日は7月の貿易統計が発表される予定。市場コンセンサス予想では、人民元ベースで輸入が前年同月比12.5%増(前月は6.0%増)、輸出が同5.6%増(同3.1%増)で着地するとみられている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%高と6日続伸した。NYダウは約5カ月半ぶりの高値水準を回復。米主要企業の決算発表が終盤に入るなか、これまでに公表した多くの企業が予想を上回る業績だったことが投資家心理を上向かせている。
なお、米通商代表部(USTR)は7日、中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税第2弾(中国からの輸入品160億米ドル相当に25%の追加関税)を23日に発動すると発表。中国側も同規模の制裁措置を発動するとみられているが、すでに予定されていたことでもあり、相場に対する影響は限定的だった。中国関連とされる建機のキャタピラー、航空機のボーイングなどが上昇している。
中国国内の環境も良好。7日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が2.7%高と急反発した。鉄道インフラ関連が急騰し、相場を押し上げている。現地メディアがこの日、中国鉄路総公司関係者の話として「18年の鉄道投資は昨年水準を回復するとの見通し」と報じたことが支援材料だ。それによれば、中国鉄路総公司が18年予算は年初に定めた目標7320億人民元を上回り、17年実績の8000億人民元を超える見込みという。また、中国河北省の秦皇島市で、非公式の重要会議「北戴河会議」(共産党の最高指導部や長老らが毎年夏に集まり、今後の政策や党人事を話し合う)がスタートしたとみられることも政策期待を強めさせる一因となった。
こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体として下値の固い展開か。香港上場企業の決算報告では、増益や増配を明らかにする企業が多い。前日に続き、好業績銘柄の物色が強まろう。本日は銀河娯楽集団(27/HK)、国泰航空(293/HK)、香港交易所(388/HK)、あす9日は九龍倉集団(4/HK)や太古A(19/HK)、中国移動(941/HK)などが中間決算を公表する。
本土マーケットもしっかりか。前述したように、中国の政策期待が相場の支えとなろう。また、中国人民銀行(中央銀行)が昨日、人民元レートの対米ドル基準値を3日ぶりに元高方向に設定するなか、「人民銀は過度な元安進行を望まない」との見方が改めて強まったこともプラスだ。
なお、本日は7月の貿易統計が発表される予定。市場コンセンサス予想では、人民元ベースで輸入が前年同月比12.5%増(前月は6.0%増)、輸出が同5.6%増(同3.1%増)で着地するとみられている。
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