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2019/01/23 09:11

神経質な値動きか、米中関係の悪化懸念が重しに 無料記事

◆23日の香港マーケットは、米中関係の悪化懸念で神経質な値動きか。
 外部環境はネガティブ。休場明けとなる昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比1.2%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.9%安とそろって5日ぶりに反落した。世界経済の先行き不安が重しとなる。国際通貨基金(IMF)は21日、2019年の世界経済見通しについて、成長率予測を前回(18年10月)の3.7%から3.5%に下方修正した。また、中国が同日に公表した18年通年の国内総生産(GDP)成長率は前年比6.6%にとどまり、28年ぶりの低さとなっている。このほか、米中関係の悪化懸念が強まったことも逆風。英フィナンシャル・タイムズ(電子版)は22日、月末に開催予定の米中通商交渉について、米国が予備会合を拒否したと報じた(その後、米当局者は報道を否定)。また、米国がカナダに対し、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副董事長兼CFO(最高財務責任者)の身柄引き渡しを正式通知したもよう――とも伝えられている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は、前日比でプラス16.9%の20.80ポイントに急上昇し、約2週ぶりに20を上回った。
 一方、22日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%安と3日ぶりに反落。戻り待ちの売りに押された。上海総合指数は21日に節目の2600ポイント台を回復したばかりとあって、目先の達成感が意識された格好。米中関係の悪化や、世界景気の減速も改めて警戒された。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な値動きか。中国政府が景気テコ入れ策を相次いで公表していることは支えだが、米中関係の悪化懸念が強まるなかで通商協議の成り行きが気がかり材料。中国の劉鶴副首相は1月30〜31日の予定で、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン財務長官らと通商協議を行う予定だ。本土マーケットも上値の重い展開か。香港と同様に、米中協議に対する不安が相場の足かせとなりそうだ。


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