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2019/03/22 09:08

下値の固い展開か、米金利安が支えに 無料記事

◆22日の香港マーケットは、米金利安を手がかりに下値の固い展開か。
 外部環境は良好。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.8%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高と5日続伸した。アップルなどハイテク株が相場を押し上げる。アップルはアナリストによる投資判断の引き上げが相次ぎ、一時4%超上昇した。また、米10年債利回りが昨年1月以来の低水準で推移するなか、高PER(株価収益率)のハイテク株全般について、金利安のメリットもクローズアップされている。米連邦準備理事会(FRB)が前日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、年内の利上げ見送り方針が示された。
 一方、21日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.35%高と3日ぶりに反発。米金利安が続くとの見方により、人民元相場の先高観が強まっている。元高がメリットとなる空運・紙パルプなどが物色された。また、海外マネーの流入期待も根強く、証券株などの上げも目立っている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の固い展開か。米中貿易交渉の先行き不安はくすぶるものの、米金利安が相場を支えよう。また、中国商務部の高峰報道官が21日、「3月の輸出入は回復している」との予測を示したこともプラスだ。
 主要企業の決算報告が進むなか、香港では本日、中国人民財産保険(2328/HK)や中国人民保険集団(1339/HK)、中国太平洋保険(集団)(2601/HK)、招商銀行(3968/HK)、長城汽車(2333/HK)、中国石油化工(386/HK)、天能動力国際(819/HK)、華潤電力HD(836/HK)、中国神華能源(1088/HK)、国薬HD(1099/HK)、華潤燃気HD(1193/HK)、招金鉱業(1818/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)、瑞声科技HD(2018/HK)、中国建材(3323/HK)などが期末決算を報告する予定だ。
 なお、昨日引け後にネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が18年通期決算を発表。通期の売上高は市場予想をやや上回ったが、第4四半期のゲーム売り上げが下振れた。米市場に上場する同社ADRは一時3.7%安と急落している(引けでは0.2%安)。香港市場もその流れを継いだ場合、全体相場の重しとなる恐れがあろう。


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