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2018/09/19 08:44

しっかりか、米株高と商品市況高が追い風に 無料記事

◆19日の香港マーケットは、米株高と商品市況高でしっかりとした展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.7%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8%高と3日ぶりに反発した。米中貿易摩擦の過度な懸念が後退。トランプ政権は「制裁関税第3弾(中国製品2000億米ドル相当を対象)を24日に発動する」と発表し、中国は600億米ドル相当の米国製品に関税をかける報復措置を公表したが、市場では「想定より厳しくない」との声が聞かれた。米追加関税の税率は年内は10%にとどめるとし(来年からは25%)、中国側の税率も5〜10%の範囲(当初は5〜25%との観測)と伝えられている。また中国当局は、「米国との通商問題を解決するため、交渉の用意はある」と表明した。
 中国国内の環境も落ち着いている。18日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.8%高と3日ぶりに反発した。米追加関税の悪材料はひとまず織り込んだ格好だ。中国証券監督管理委員会の副主席が追加関税について、「中国は最悪の関税シナリオに備えている」と発言。そのうえで、「米国が中国からの輸入品すべてに追加関税をかけた場合でも、中国GDP成長率に対する悪影響は約0.7ポイントにすぎない」と説明している。また、上海総合指数は2015年の人民元切り下げショック後安値(16年1月27日の2638ポイント)に接近していたこともあり、「国家隊(政府系ファンドなど)」が相場を支えるとの楽観も広がった。
 こうした環境の下、本日の香港マーケットは全体としてしっかりか。米中通商関係の緊張緩和期待が強まるなかで、昨夜の米株が上昇したことを好感しそうだ。また、原油や非鉄など商品市況高も、関連銘柄にとっての追い風となろう。
 本土マーケットも堅調な展開か。米中摩擦の過度な懸念が後退したことに加え、中国の緩和期待も高まる状況だ。中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作を通じ連日で大量の資金を供給するなか、「10月に預金準備率が引き下げられる」との観測も流れている。


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