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2020/09/30 09:04

大型連休前に方向感を欠く展開か、中国PMI発表も気がかり 無料記事

◆30日の香港マーケットは、大型連休を前に方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.5%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安とそろって4日ぶりに反落した。新型コロナウイルス感染拡大の第2波を警戒。欧州や米国で新規のコロナ感染者数が再び増加傾向にあり、経済活動正常化が遅れるとの不安が強まった。米東部ニューヨーク市では新型コロナの陽性率が再上昇し、6月以来で最高を記録。これを受け市長は、一部の事業所閉鎖など、行動規制を再び実施する可能性に言及している。また、ドイツのメルケル首相は29日、感染拡大を抑制するための措置を強化すると発表した。米追加経済対策の早期成立期待もやや後退。野党・民主党のペロシ米下院議長とムニューシン財務長官は交渉を続けているものの、市場からは「大統領選前の成立は難しい」との声が聞かれた。
 一方、29日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.2%高と4日ぶりに反発。中国景気の持ち直し期待が強まる。世界銀行が28日に公表した東アジア・大洋州地域経済(日本などを除く)の報告書では、中国の2020年実質成長率見通しが2.0%と、7月時点の1.6%から上方修正された。そのほか、国家統計局が27日公表した8月の全国工業企業・利益総額は前年同月比で19.1%増加。プラス成長は4カ月連続となっている。ただ、全体としては方向感を欠いた。ITハイテクや医薬品などグロース株(成長株)は買われたものの、銀行や保険など「オールドエコノミー」と呼ばれる銘柄群は売りに押されている。
 本日は中国で9月の景気指標が発表される。日本時間10時ごろに国家統計局などによる製造業PMI、同10時45分ごろに民間の財新PMIが公表される予定だ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは大型連休を前に方向感を欠く展開となりそうだ。香港・本土では、あすから国慶節連休(本土市場は10月1〜8日が休場、香港は1〜2日が休場)がスタートする。また、中国PMIの内容によっては、相場が乱高下する恐れもあろう。


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