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2018/11/30 09:04

神経質な展開か、米中首脳会談を前に手控えも 無料記事

◆30日の香港マーケットは、中国の経済指標をにらみ神経質な展開か。
 外部環境はややネガティブと言えよう。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.11%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.25%安とそろって反落した。早期の米利上げ打ち止め観測を背景にした買いが一巡し、市場の焦点は再び週末の米中首脳会談に移っている。12月1日開催予定の首脳会談を巡っては、貿易交渉の進展に楽観的な見方が浮上する半面、先行き不透明感を指摘する声も聞かれる状況。トランプ米大統領は29日、貿易問題での中国との合意について「成果にとても近づいていると思うが、実現するかは分からない」と述べている。
 29日の中国本土マーケットでも、主要指標の上海総合指数が1.32%安と反落。翌30日に中国の11月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されることに加え、米国マーケットと同様、米中首脳会談を前に慎重ムードが強まった。
 こうした内外環境の下、本日の香港、本土マーケットともに神経質な値動きとなりそうだ。日本時間午前10時に発表予定の中国11月製造業PMIについては、前月と同水準の50.2で着地するとの見通しが市場のコンセンサス。これは2016年7月以来、27カ月ぶりの低水準で、結果によっては中国の景気減速懸念が再燃しよう。また、あすの米中首脳会談を前に積極的な売買を控える動きも強まりそうだ。
 ただ、製造業PMIが弱い数字となれば逆に、金融緩和などの思惑が強まる可能性もある。このほか、米国の利上げ打ち止め観測を背景に、新興国からの資金流出懸念も後退していることが一定の下支えとなりそうだ。


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