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2019/03/27 09:08

神経質な値動きか、決算動向による選別物色も 無料記事

◆27日の香港マーケットは、好材料と悪材料が交錯するなかで神経質な値動きか。
 外部環境には好悪材料が入り混じる状況。プラス材料としては、原油相場の先高観と米10年債利回りの上昇が挙げられる。WTI原油先物は昨夜、主要産油国の協調減産が延長されるとの観測で1.9%高と3日ぶりに反発した。米金利を巡っては、「逆イールド(長短金利の逆転)」の状態が続いているものの、金利差はやや縮小している。「逆イールドは景気後退の兆候」とされることに関しては、「実際に景気後退するまでは時間がかかる」との見方も流れた。マイナス材料としては、米景気指標の低迷が挙げられる。3月の米消費者信頼感指数は前月から低下し、約1年ぶりの低水準に落ち込んだ。また、2月の米住宅着工件数は前月比で8.7%減。ここ8カ月で最大の減少を記録した。
 こうしたなか、昨夜の米株市場では主要指標のNYダウが前日比0.6%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.7%高と3日ぶりに反発。石油株や金融株が買われて相場を支えたが、上値を買い進む勢いはなかった。
 一方、26日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.5%安と続落。海外マネーの流出が警戒された。本土・香港間の株式相互取引を通じた売買では、香港経由の本土株売買が25日に100億人民元を超える売り越しとなっている。市場の一部では、「年初からの急伸を受け、利食い売りが出ている」との見方も広がった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。原油相場の上昇は関連銘柄の追い風となるものの、依然として世界景気の減速懸念がくすぶる状況だ。香港では主要企業の決算報告が終盤に入っていることもあり、目先は業績動向に着目した値動きとなろう。本日は、中国建設銀行(939/HK)や中国人寿保険(2628/HK)、海通証券(6837/HK)、東風汽車集団(489/HK)、比亜迪(1211/HK)、北京汽車(1958/HK)、江西銅業(358/HK)、中国国際航空(753/HK)、中興通訊(763/HK)、中国雨潤食品集団(1068/HK)、中国蒙牛乳業(2319/HK)、海爾電器集団(1169/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)などが期末決算を発表する予定だ。


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